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『人のセックスを笑うな』舞台挨拶つき試写会

かなり楽しみにしていた作品なので、試写会に当選して喜んでいたところ、当日になって、どうやら松山ケンイチさんなどが舞台挨拶に来るらしいという情報をキャッチ。なるほど、試写会場にはかなり早く着いたのに、行列の長さは想像以上だ。寒い屋外で並んでいたためもあり、開場すると女性トイレに長蛇の列。開映までに列が解消されそうもないので、スタッフの方々が「これじゃ間に合わないよ!」と焦って、男性用トイレも女性に開放することに。

さて、お馴染みの映画パーソナリティー伊藤さとりさんのMCで、壇上にあらわれたのは、井口奈己監督、永作博美さん、そして松山ケンイチさん。永作さん、白と黒の大きな市松模様にところどころ花をあしらった和服!紫の帯がとても素敵!なんて可愛いのと、客席から感嘆の声があがる。こんなに素敵な永作さんを目の当たりにすることが出来たことだけで、試写会に行った甲斐があるというものだ。

井口監督は、「丁度クランクインしたのが、去年の今頃で、一般のお客様を前にするというのが、今日が初めてなので緊張する」と、感想を述べ、永作さん、松山さんの二人については、「反応するということが出来る俳優さんたちで、まさに"ゆり"と"みるめ"として映画の中で生きているので、世界中の誰に見せても恥ずかしくない作品ができた」と、自負の念を語る。

永作さんは演じた"ゆり"という役について、「自由奔放で素敵な女性なのだが、その奔放の幅がすごい。私自身が好きになれる素敵な女性にしたいと思って演じた。自分の新しい引き出しをあけて演じたと言える」などと語る。

松山さんは、永作さんについてたずねられて、「永作さんの笑顔がものすごく可愛い。その笑顔を一番近くで見ているので、永作さんの笑顔は僕のもの!という気がしている。恋愛物に出演するのは初めてなのだが、ドキュメンタリーを観ているようだと人に言われた。撮影が終わって1年くらい経つのに、永作さんはいまだに"ゆり"という感じで、着物姿は、やー、ホントすごく綺麗!」と誉めっぱなし。

好きなシーンはと聞かれると、永作さんは「みるめとゆりの出会い、何回か出会いがあるのだが、そのどれもが好き」と答え、松山さんは、「ゆりとみるめだけを描いているんじゃなくて、例えば、みるめと"えんちゃん"(蒼井優さん)の関係とか、全体的にすごく人間的な作品」だというところが魅力だと言う。

最後に井口監督が、「青春映画の金字塔を打ち建てるつもりで作った。頭で考えるのではなく、心で感じて帰ってくれる人がいたら、作った甲斐があった」と締めの挨拶をした。

そして、映画のロケをおこなった群馬県桐生市から、映画の成功を祈って大達磨が贈られたと披露され、永作さんと松山さんが右目を筆で描き込むというイベントがあった。永作さんが墨をつけすぎて、黒い涙のように達磨の目から垂れてきてしまい、それを途中で阻止しようと、松山さんが素手で墨の垂れを押さえたものだから、松山さんの手は真っ黒!写真撮影で、手を振ってくださいと言われて、その真っ黒になった手を振るので開場は大爆笑。マスコミがたくさん来ていたので、明日は様々なメディアで紹介されることになるだろう。

さて、映画本編の感想に移ろう。
続き

1月9日に東京FMを聞いていたら、この映画の原作者、山崎ナオコーラさんがゲストに出ていて、この作品を観た感想を「キュートな映画」と評していた。確かにそう言えるだろう。ただし、これは永作さんの魅力に負うところが非常に大きい。松山さんがいみじくも「ドキュメンタリーみたいと言われた」と述べたが、それも、その通りと思う。さほど意味のあるわけではない日常的な会話の自然さが、確かに心地よい。

けれども、台詞の聞き取りにくさには参った。もっと音響効果の優れた会場で観たら、印象は違うかも知れないが、人間の声以外の音(例えば、タバコの箱のガサガサいう音など)が不自然に大きくて、それが台詞にかぶってしまい、聞こえないところがたくさんあるのだ。予告編だったか、映画紹介番組だったか、何かで知ってはいたのだが、ゆりの「だって、みるめくんに触りたかったんだもの」という重要な台詞がちゃんと聞こえないのにはがっかり。

そして、いかにも意味ありげで、実際はさほど意味を持たない(ように私には思える)長回しの多用がとても鼻につく。ロータリーの俯瞰など、1周で十分なのに、なぜ3周もする意味があるのか。カット割りがどうも私の好みではなかった。とりわけ、起伏の激しい物語ではないので、映像で緩急をつけたかったのかも知れないが、それは役者の演技で(特に永作さんはやはり素晴らしい)十分に解決済みだ。役者の力を信じず(監督はそのつもりはなかったのだろうが)、わざとらしい時間の操作をしたために、かえって間延びしたものにしてしまった感は否めない。これが私の腕の見せ所ですと言わんばかりの押しつけがましさが、せっかくのテンポを損なっているように見えて、もったいない気がするのだ。

永作さん以外では、蒼井優さんがよかった。ゆりとみるめの二人に対して抱く、自分でも分析できない複雑な感情をよくあらわしていたし、身のこなしが自然だ。

前述の東京FMの放送のときに、山崎ナオコーラさんが、「この映画のチケットを買うとき、劇場窓口でタイトルは口にしにくいですね」と言っていたが、タイトルが過激な割には、のんびり、ふやけた印象の作品だと思った。

(2008.1.15 ヤクルトホールにて)

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luckystriker 2008年01月16日(水)17時54分 編集・削除

今年も、すいっちさんの映画運?試写会運?は強いですね~!おめでとうございます(笑)
確かにタイトルが強烈…というか、ちょっと口にするときに躊躇するものがありますが^^; 私も1月公開の映画の中で見たいと思っている映画の1本です。
松山さん、素朴ですね~(笑)
デスノートのエルのキャラがすごく強烈で、ホントの漫画のエルそっくりで、そのイメージがなかなか抜けないんですけど、実際はすごく素朴な青年なんですよね。(もちろんいい意味ですよ!)

私も「アカルイミライ」を初めて見たのが試写会だったんですけど、そこも音響が最悪で^^; 映画館ではなかったので。
それでなくても浅野さんはもごもご系で(笑)…とても重要な台詞が聞き取れなくてすごく残念だったのを思い出しました!
重要ですよね、音!!

ところで新しいアップル出ましたね~。
すいっちさん、ソッコー買いそう?(笑)

すいっち 2008年01月16日(水)23時57分 編集・削除

>luckystrikerさん
こちらにもありがとうございます!いやホント、なぜか今月開催の試写会はいつになく沢山当たって、びっくりしているんです(^^*)
私は『デスノート』は観ていないので、松山さんと言えば、むしろ素朴な青年役(『サウンバウンド』とか)のイメージがあるんですが、『人のセックスを笑うな』でも、まさにその通りでした。
音と言えば、この作品の音楽は、私ダメでしたねー(>_<)

新しいMac Book Airすごいですよね!あの薄さはヨダレが出そう!でも私は基本的にデスクトップ派なので、買わないと思います(笑)