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『HERO』

宣伝に踊らされているのを承知で、やっぱりどうしても観たいので、行ってきた。期待通りの楽しい映画。大勢の登場人物をこれだけうまく配して2時間20分に詰め込むのは並大抵の作業ではないだろう、脚本も編集も。

続き
「久利生公平、最大の危機」という謳い文句のわりには、ストーリーは単純だ。木村さんばかりにスポットを当てるのではなく、東京地検・城西支部の中央の部屋を俯瞰で撮るカメラが雄弁に物語るように、検事たちと事務官たちの連携と人間関係が最大の見せ場だ。一斉に各自の部屋に引っ込んだり、出てきたり、その空間移動がとても効果的だと思う。その意味では、イ・ビョンホンも森田一義も松本幸四郎も、いてもいなくても映画の出来には関係ないように思える。話を膨らませるのに、ちょっと味をつけたというところか。

万人向けにかなり正義感を振りかざす、わかりやすいストーリーになってしまったのは仕方ないところだが、面白さはむしろ脇を固める人たちにあった。ペン回しを必死に習得しようとする韓国の事務官、正名僕蔵さん演じる城西支部の警備担当官の妙な存在感、そしてすでにあまりにも有名になってしまった「あるよ!」の田中要次さん。この人たちが要所要所を締めている。

初日舞台挨拶で、「終わり方がどうであれ」という言葉が流行っていたようだが、なるほどあの終わり方は想像しなかった(笑)映画にしなくても、また2時間のスペシャルドラマに仕立ててもよかったとは思うが、これはこれで十分楽しめる気楽な映画であることには間違いない。

(2007.9.14 ユナイテッドシネマとしまえん にて)

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