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『明日への遺言』

終戦から半世紀以上も経った現代において、戦争映画(と呼ぶのはいささか語弊があるが)で何を描くべきなのか、戦争映画はどういう意味を持つのか、という視点に立ってみると、この作品はその問いに明確な答えを用意してくれているように思う。戦争の悲惨さや平和の必要性を声高に唱えるのでもなく、個人を英雄に祭り上げるのでもなく、犠牲的精神を讃えるのでもなく、そこにあるのは、時代を超えて訴えかけてくる人間の尊厳のあり方そのものだった。

以下ネタバレあり